どこまで冗談で済まされるか 「イスラム国」のパロディ動画
まずはこちらの動画からご覧下さい。
これはアメリカで流れているToyota Boldという車のCMで、軍に入隊する娘を車で空港まで送っていく最中の父親が、娘と過ごしたこれまでの時間を回想する、という内容になっています。
「娘が軍に入隊する」というシチュエーションが日本人には想像しづらいですね。
このCMは「choise」(選択)がキーワードになっていて、軍に入隊するという親にとってはかなり複雑な選択を娘がしたことが、ドラマに奥行きを与えているように思います。
で、本題はここから。
人気コメディ番組サタデー・ナイト・ライヴ発の上記CMのパロディが物議を醸しています。
本家のCMでは娘が軍に入隊するという設定でしたが、サタデー・ナイト・ライヴのパロディでは娘が入隊するのが「イスラム国」(ISIS)という設定になっています。
しかもこちらのほうは娘のセリフ付きでして、「気をつけるんだよ」と娘を心配する父親に対して、娘が一言。
「パパ、たかがISISよ」
そして迎えに来た「イスラム国」(ISIS)のピックアップ・トラック(もちろんトヨタ製)に乗りこみ去っていく娘。
おそらく「イスラム国」(ISIS)のPRビデオにトヨタのピックアップ・トラックが頻繁に登場するところから思いついた企画なんだと思いますが、トヨタも変なイメージがついちゃってたまったものではないですよね。
このパロディに対しては(当然のことながら)、「イスラム国」(ISIS)をユーモアの対象にするのはいかがなものか、という批判が巻き起こっています。
もし今日本でこれと同じようなことをやったら、とんでもない批判を浴びるでしょうね。日本人の人質二人が殺害されて、まだ間がないことですし。
でもアメリカ人の人質だって残虐な方法で殺されているし、と考えていくと、よくこんなパロディをやろうと思ったなと、呆れるのを通り過ぎて逆に感心してしまいそうになります。
冗談で済まされると思ったのか、それとも最近はやりの炎上商法なのか。
製作者の弁明が聞いてみたいものです。
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