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【英語ニュース入門アプリ】簡単なニュースで英語を勉強

「デジタル誘拐」って知ってますか?

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英語ニュースアプリ「enticle」で紹介した面白い記事を、こちらでも紹介。

「enticle」は以下からダウンロードできます。

子どもの写真をSNSでシェアする親たち

紹介したいのは以下の記事。

「親たちはSNSでシェアしすぎ?」というタイトルの記事です。

写真や子どもたちの話をネットで気楽にシェアすることで、子どもたちのプライパシーを危険に晒している、という内容ですね。

そしてこの記事の中で気になったのが、「digital kidnapping」という言葉。

直訳すると「デジタル誘拐」でしょうか。初めて聞いた言葉です。

もう少し長めに引用すると、"a new trend called ‘digital kidnapping’"、「'デジタル誘拐'と呼ばれる新しいトレンド」と書かれています。

海外においても新しいトレンドなんですね。

じゃあこの「デジタル誘拐」って具体的にどういうものなんでしょうか?

調べてみました。




またの名を"baby role playing"

Parents are discovering photos of their children are being stolen from social media websites and being re-posted by others who claim the children are their own.

SNSに投稿された子どもの写真を盗んで、自分の子どもだとネットにアップする。

It's called "baby role playing," or in other words, digital kidnapping.

これを"baby role playing"「赤ちゃんロールプレイ」、または"digital kidnapping"「デジタル誘拐」と呼ぶと。

なるほど。でも一体これは何のために??

若い女性の間で流行っている「ごっこ遊び」

"It's like playing house online," said Paris, "with other people's children.

オンラインの「playing house」、つまりは他人の子どもを使った「ごっこ遊び」なんですね。

She was saying things like 'Isn't my child so cute?' And others would say 'I know. I love the red hair.'"

他人の写真を盗んで自分のアカウントで投稿し、「私の子ども、可愛いでしょ?」とつぶやけば、他の人が「赤髪が素敵」と返すと。

BabyRP is a growing online community that is mostly made up of teen and tween-aged girls.

「赤ちゃんロールプレイ」は、10代と20代の女の子が多数を占めるオンラインコミュニティが出来上がっているほど。

養子縁組を請け負うアカウントまで登場


この「ごっこ遊び」は主にInstagramで流行中。

Instagram users like Nikki steal images of babies and children off the Internet, give them a new name, and claim them as their own.
Sometimes they create entire fake families.

この「ごっこ遊び」に参加するユーザは、子どもの写真を盗み、その子に新しい名前を付け、ときには架空の家族まで作り上げることも。

Some Instagrammers even portray themselves as virtual adoption agencies, where followers can request specific babies and toddlers they’d like to adopt

養子縁組組織を名乗り、フォロワーから養子にしたい子どもの要望を受け付けるインスタグラム・アカウントまで登場しているようです。

でもそれって何が楽しいんだろうか?

満たされない思いを埋める、恋愛シミュレーションゲームのようなもの?

Oftentimes, tween and teen role players like these come from a broken home, where their parents are either divorced or the child has been abused, says psychiatrist Gail Saltz.

とある精神科医は、このゲームに参加している少女の多くが、虐待を受けていたり両親が離婚していたり、家庭に何らかの問題を抱えていると分析しています。

この分析がどの程度的を得ているのか不明ですが、もし当たっているならば、この「ごっこ遊び」は恋愛シミュレーションゲームのようなものかもしれません。

ネット上に架空の人格を作り上げ、そこで現実での満たされない思いを埋める、というような。

実害はないが

今のところ「気持ち悪い」という以外の具体的な実害はないようですが、ネット上にアップする情報は、プライパシーの観点からよくよく吟味する必要があるでしょうね。

そのうち日本でも流行りだすかも。

自分の子どもの写真をGoogleで画像検索してみたら、まったく知らない人が自分の子どもだと主張しているところに出くわす。そんな未来がやってくるかもしれません。



英語ニュースアプリ「enticle」

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